社団法人日本海員掖済会の概要


  1. 医療援護
     本会の病院診療所は、一般診療を行うとともに、各種の医療援護事業を行っていますが、その内容は、次のとおりです。

    (1) 生活保護患者の取扱い及び診療費の免除または減額

      第2種社会福祉事業施設として医療ソーシャルワーカーまたは医療相談係が生活保護を受けている患者の取扱いはもとより、診療費の支払いが困難な人の相談にも応じ、その実情に応じて診療費を免除または減額しています。

    (2)無料巡回診療
      医療に恵まれない離島、へき地、無医地区、その他老人福祉施設等を対象に診療班を派遣して無料診療及び健康相談を行い、疾病の早期発見及び治療並びに保健衛生思想の普及向上に努めています。

    (3)救急医療等
      交通事故等による救急患者並びに船舶からの洋上救急往診の要請に対しては、各病院とも関係機関と緊密な連絡をとり、迅速に処置できるよう受入体制を整備し、積極的に収容治療に努めています。
      そのほか各種行事の際には、救護班を派遣して、傷病者の救護に当たっています。

    (4)無線通信医療相談

      航海中の船舶乗組員に傷病者が発生した場合、昼夜を問わず無線通信による医療相談に応じ、傷病者の救護に協力しています。

  2. 児童及び身体障害者の福祉
     障害者自立支援法に基づく育成医療及び更生医療機関としてその診療を行うほか、身体障害者を積極的に雇用し、その生活の安定に寄与しています。

  3. 老人保健福祉
     老人保健法及び介護保健法の適用を受ける寝たきり状態にある老人等に対し、看護、医学的管理の下における介護、機能訓練その他必要な医療等を行うほか、介護の相談、支援、訪問看護等を行って保健福祉サービスの提供に努めています。

  4. 保健指導及び疾病予防

    (1)船員に対する保健指導及び疾病予防
      在港中の船舶を訪問するなどして健康検査、予防接種を行うとともに、船内における健康管理についても指導を行っています。

    (2)地域住民に対する保健指導及び疾病予防

      保健指導対策の一環として事業所単位の集団検診を行うほか、地域毎に随時健康診断の受検を呼びかけて、生活習慣病を始め各種疾病の早期発見と予防に努めています。

    (3)感染症等の予防対策
      各種感染症等の予防及び診療に努めるほか、特に結核並びに性感染症の撲滅のため、健康検査、巡回診療及び訪船診療を行っています。

    (4)特殊奉仕

      海の旬間、船員労働安全衛生月間、歳末等に際しては、無料診療のほか、健康相談、療養指導等を行い、保健衛生思想の普及向上に努めています。

  5. 船員の育英
     優秀な船員の養成に協力するため、海上技術学校及び海上技術短期大学校の学資支弁困難な生徒を対象に、無利息で奨学金の貸付を行っています。

  6. 身上及び家事相談並びに弔慰慰安
     医療ソーシャルワーカーまたは医療相談係を配置し、公的援護の受給手続き等各種の相談に応じるとともに、それぞれの関係機関と緊密な連絡をとり、実情に即して適切な指導を行っています。

  7. 海事関係図書の発行に関する事業
     船員法及び船舶安全法に定められた船舶、漁船の備付け海事図書を、次のとおり発行し、海事関係者の便宜を図っています。
図書名

備付けを必要とする船舶・漁船

国土交通省監修
  日本船舶医療便覧
沿海区域以上を航行区域とする船舶及び命令で定められた漁船で、甲・乙種衛生用品を備えるもの
国土交通省監修
  小型船医療便覧
丙・丁種衛生用品を備える船舶及び漁船
海上保安庁監修
  和英国際信号書
  対訳 (解説書付)
総トン数100トン以上で、沿海区域以上を航行区域とする船舶及び第2種・第3種漁船